【3分で診断】あなたに合った「終活」はどれ?性格タイプ別・おすすめの法的備え(遺言・家族信託・後見)

こんにちは。 シアエスト司法書士・行政書士事務所の代表、今井康介です。

「終活」や「相続対策」を始めようと思ったとき、情報の多さに戸惑うことはないでしょうか。 遺言、家族信託、成年後見、生前贈与……。手段はたくさんありますが、万人に共通する「正解」はありません。

なぜなら、最適な方法は、その方の「価値観」や「家族への想い」によって全く異なるからです。

今回は、簡単な10の質問を通じて、あなたの価値観を整理し、「あなたに合った法的備えのスタイル」を診断してみたいと思います。 鉛筆とメモ用紙をご用意の上、リラックスしてチェックしてみてください。

目次

1. 価値観診断チェック

以下の10の質問に、直感で「はい」「いいえ」で答えてください。 あまり深く考えすぎず、パッと思いついた方を選んでみましょう。

【質問項目】

  1. 人生の最期まで、介護や治療の方針は自分で決めたい
  2. 自分の財産が原因で、家族が揉めることだけは絶対に避けたい。
  3. 将来、子供や家族に金銭管理や手続きの負担をかけたくない気持ちが強い。
  4. 財産管理を安心して任せられる、信頼できる家族(子・甥姪など)がいる。
  5. 「認知症で口座が凍結される」というリスクに不安を感じる。
  6. 自分の死後、誰にどの財産を渡すか、具体的な希望がある。
  7. 家族に迷惑をかけるくらいなら、費用がかかってもプロ(専門家)に頼みたい。
  8. 孫の学費や結婚資金など、生きているうちに援助してあげたい。
  9. 葬儀やお墓のことなど、死後の手続きまで自分で決めておきたい。
  10. 「終活」は暗い準備ではなく、残りの人生を安心して楽しむための準備だと思う。

【採点方法】 「はい」と答えた数を数えて、次の診断結果に進んでください。

2. 診断結果とおすすめの対策

「はい」の数はいくつありましたか? その数によって、あなたが潜在的に求めている「安心の形」が見えてきます。

あくまで簡易的な診断ですが、今後の対策を考えるヒントとして参考にしてください。

【はい:7〜10個】Aタイプ:自律・自己決定タイプ

「自分の人生は、最後まで自分で決めたい」

あなたは、ご自身のライフプランや価値観をしっかりと持っていらっしゃる方です。 「誰かに迷惑をかけたくない」という思いが人一倍強く、また「自分の意思が尊重されない状況」に対して強い不安を感じる傾向があります。

そんなあなたにおすすめの法的備え

  • 任意後見契約 元気なうちに「将来、判断能力が低下した時に誰に支援してもらうか」「どのようなライフスタイルを送りたいか」を自分で決めて契約しておく制度です。裁判所に選ばれた知らない人ではなく、あなたが選んだ信頼できる人がサポートします。
  • 公正証書遺言 「誰に何を渡すか」を法的に有効な形で明確に残します。ご自身の意思を確実に実現するための、最も強力なツールです。

【はい:3〜6個】Bタイプ:家族想い・調和タイプ

「家族の負担を減らし、円満な関係を守りたい」

あなたは、ご自身の財産のこと以上に、ご家族の関係性や負担を一番に気にかけていらっしゃる方です。 「子供たちに苦労をかけたくない」「家族信託でみんなが納得する方法をとりたい」という、調和を重視する傾向があります。

そんなあなたにおすすめの法的備え

  • 家族信託(民事信託) 財産管理の権限を、信頼できるご家族(お子様など)に託す契約です。成年後見制度よりも柔軟に、家族の事情に合わせた財産管理や活用が可能になります。「認知症対策」と「資産承継」を同時に叶えることができます。
  • 生前贈与 元気なうちに資産を次世代へ移すことで、感謝の気持ちを形にできます。教育資金や住宅取得資金など、目的を持った贈与も有効です。

【はい:0〜2個】Cタイプ:堅実・現状維持タイプ

「まずは足元を固めて、最低限のリスクを防ぎたい」

あなたは、慎重に物事を判断される方です。 まだ具体的な希望が固まっていなかったり、「大げさな対策は必要ない」と感じていらっしゃるかもしれません。まずは現状を正しく把握し、将来のリスクを知ることから始めましょう。

そんなあなたにおすすめの法的備え

  • 法定相続分の確認 「もし今、相続が起きたら誰が相続人になり、どれくらいの権利を持つのか」を把握しておくだけでも、漠然とした不安は減ります。
  • 財産目録の作成 預貯金、不動産、保険などを一覧表にまとめておきましょう。これがあるだけで、将来ご家族が手続きをする際の手間が劇的に減ります。立派な「終活」の第一歩です。

3. どのタイプでも共通する「安心の条件」

診断結果のタイプに関わらず、全てのタイプに共通する「安心の条件」が一つだけあります。

それは、「元気なうちに決めておくこと」です。

認知症になって判断能力が低下してしまったり、万が一のことが起きてからでは、とれる選択肢が極端に少なくなってしまいます。 今回診断した「ご自身のタイプ(価値観)」を知った上で、専門家と相談することで、あなたにぴったりの「オーダーメイドの対策」を作ることができます。

まとめ:あなたの価値観を、法律で守ります

今回の診断結果は、あくまで一つの「目安」に過ぎません。 実際の人生やご家族への想いは、たった10個の質問だけで測れるほど単純なものではないからです。

「本当はこうしたい」 「口には出していないけれど、こんな心配がある」

そんな、まだ言葉になっていない「あなたの本当の想い」を、ぜひじっくりとお聞かせください。

私たちシアエスト司法書士事務所が、法律という確かな枠組みを使って、あなたの大切な価値観を守り、想いを「形」にするお手伝いをさせていただきます。

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代表司法書士・行政書士 今井 康介

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