親が認知症になったら、実家は「凍結」します — 西宮の家族信託

親が認知症になったら、実家は「凍結」します — 西宮の家族信託

※本記事は2026年9月時点の情報に基づいて解説しています。

「介護費用のために実家を売りたい」——そう思ったときには、もう遅いことがあります。親が認知症になった後の不動産は、家族であっても簡単には動かせません。まずは50秒の動画で全体像をご覧ください。

目次

認知症になると、なぜ実家が「凍結」するのか

不動産の売買は法律行為です。売る本人に判断能力がなければ、契約そのものが成立しません。親が認知症になり判断能力が低下すると、たとえ実の子どもであっても、代わりに実家を売る契約を結ぶことはできなくなります。介護施設の入居費用がかかるタイミングで実家を現金化したい、というご相談は多いのですが、この時点で認知症が進んでいると選択肢が一気に狭まります。

後見制度を使う場合の負担

後見人の選任と裁判所の許可

認知症になった後に実家を売るには、家庭裁判所に申し立てて成年後見人を選んでもらう必要があります。さらに、その不動産が本人の居住用不動産にあたる場合は、後見人が売却するにも家庭裁判所の許可が必要です(民法859条の3)。非居住用の不動産であっても、後見人には善管注意義務があり、裁判所への定期報告が求められます。

時間もお金もかかる

後見開始の審判には数か月かかることが一般的で、専門職が後見人に選ばれれば継続的な報酬も発生します。介護費用の支払いが迫っている場面では、この手続きの時間そのものが大きな負担になります。

家族信託なら、元気なうちに備えられる

判断能力があるうちに「家族信託」を契約しておけば、実家の名義を形式上お子さんなどに移し、その後もあらかじめ決めた条件のとおりに管理・売却ができます。認知症になった後も、家庭裁判所を通さずに動かせるのが最大の利点です。ただし家族信託は契約なので、本人の判断能力がなくなってからでは組めません。「まだ元気だから」と先延ばしにせず、判断能力があるうちに検討することが重要です。

家族信託を始める流れと、次の一歩

家族信託を検討する場合は、①司法書士などの専門家に相談し財産の状況を整理する、②誰にどこまで託すか信託契約の内容を決める、③公正証書にする、④不動産があれば信託登記を行う、という流れが一般的です。費用の目安は家族信託の費用はいくら?で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

家族信託は、判断能力があるうちにしか組めない制度です。「まだ大丈夫」と思っている今こそが、実は一番動きやすいタイミングです。西宮・芦屋・宝塚・尼崎など阪神間で家族信託をご検討の方は、シアエスト司法書士・行政書士事務所までお気軽にご相談ください。

よくある質問

すでに親が軽い物忘れがあります。家族信託はもう組めませんか?

意思能力の有無は診断名だけで決まるものではなく、契約内容を理解できるかどうかで個別に判断されます。軽度の物忘れがあっても組めるケースはありますので、あきらめずに早めにご相談ください。

実家の名義が子どもに移ると、贈与税がかかりますか?

家族信託は財産の実質的な利益(受益権)を親に残したまま管理権限だけを託す仕組み(自益信託)にするのが一般的で、この形であれば贈与税は原則かかりません。信託の設計によって税務上の扱いが変わるため、契約内容は専門家と一緒に確認することをおすすめします。

家族信託と成年後見、どちらを選べばいいですか?

まだ元気なうちに実家の管理・処分の方針を決めておきたい場合は家族信託が向いています。すでに判断能力が低下している場合は成年後見が選択肢になります。両方の制度を組み合わせることも可能です。

家族信託を組むと、遺言は不要になりますか?

いいえ。家族信託でカバーできるのは信託に入れた財産だけです。信託に入れなかった財産は、遺言がなければ相続人全員での遺産分割協議が必要になります。家族信託と遺言は役割が異なるため、あわせて検討することをおすすめします。

成年後見制度が見直されると聞きました。今から準備しても意味がありますか?

2026年6月に成立した民法等の一部を改正する法律(令和8年法律第45号)により、成年後見制度の見直しが予定されていますが、施行は2028年12月までの見込みです。現行制度を前提に準備を進めても無駄にはなりません。改正の詳細が固まり次第、必要な見直しをご案内します。

西宮・阪神間の家族信託は、シアエスト司法書士・行政書士事務所へ

当事務所は阪急西宮北口駅から徒歩3分。西宮市を中心に、芦屋市・宝塚市・尼崎市・神戸市など阪神間で、家族信託・相続・遺言・成年後見のご相談を承っています。

「実家をどうするか、元気なうちに決めておきたい」——そう思われたタイミングがご相談のタイミングです。まずはお気軽にお問い合わせください(TEL 0798-31-5930)。

出典・参考

  • 民法859条の3(成年被後見人の居住用不動産の処分についての許可)
  • 民法等の一部を改正する法律(令和8年法律第45号、2026年6月成立)
代表司法書士・行政書士 今井 康介

西宮・芦屋・宝塚・尼崎エリアで司法書士・行政書士をお探しなら、シアエスト司法書士・行政書士事務所へお任せください。

相続・遺言・成年後見から不動産登記まで、幅広く対応いたします。 お客様の想いに寄り添い、わかりやすく丁寧なサポートをご提供します。

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